名古屋鉄道は22日、鉄道構造物の定期点検業務においてドローンの活用を開始すると発表した。
ドローンの活用は、名鉄グループ中期経営計画「Turn-Over2023~反転攻勢に向けて~」の重点テーマである「交通事業の構造改革」のうち、「新技術の活用等による業務効率化」の一環によるもの。現状、高架橋や橋りょうなどの鉄道構造物は、2年ごとの定期点検(通常全般検査)を係員の目視で実施しているが、足場や高所作業車の手配時間や係員の安全対策が必要となる。そこで、点検作業の時間短縮や係員の安全確保につなげるため、作業の一部をドローンによる撮影画像の確認に置き換えることを決めたという。
点検方法は、同社の係員がドローンを操縦し、目視が困難な箇所を撮影した画像や動画をリアルタイムで閲覧。構造物の異常を確認するというもの。操縦担当の係員は、同社が運営する「名鉄ドローンアカデミー」にて必要な知識や操縦スキルを取得する。自社運営のドローンスクールによる操縦士の育成から実際の運用までワンストップの体制を構築するのは、鉄道会社では国内初となる見込みだとしている。
ドローンによる点検業務は、2022年4月22日以降の定期点検より、各線にて順次導入する。