東武鉄道は25日、新型特急車両「N100系」のインテリアおよびシートバリエーションを発表した。
N100系は、1990年にデビューした100系「スペーシア」の後継車両。6両編成で4本を導入する。車両コンセプトは「Connect & Updatable~その人、その時と、つながり続けるスペーシア~」で、日光・鬼怒川エリアへ幾度も訪れたくなる特急を目指す。
シートバリエーションは、一般の「スタンダードシート」のほか、2種類の「コンパートメントルーム」、「コックピットラウンジ」、「プレミアムシート」、「ボックスシート」の計6種類を設定する。
コンパートメントルームは、100系と同様に6号車に設置。コの字型ソファーや可変テーブルを設置する定員4人のコンパートメントのほか、浅草駅寄り運転台の直後に「コックピットスイート」を設定。プライベートジェットをイメージした「走るスイートルーム」をコンセプトとした私鉄最大となる11平方メートルの個室空間で、最大で7人まで利用できる。
東武日光駅寄り先頭車の1号車では、「コックピットラウンジ」を設定する。内装は、「時を超えるラウンジ」をコンセプトに、「日光金谷ホテル」や日光エリアの大使館別荘をモチーフとした、気品高く落ち着きのある空間をデザイン。座席は1人掛け、2人掛け、4人掛けのソファーを設置し、先頭部では「コックピットスイート」同様に前面展望が楽しめる。また、車端部にはカフェカウンターも設置。「ここでしか出会えない五感で楽しむ商品等を提供」するという。
2号車には「プレミアムシート」を設定。2+1列配置でシートピッチは120センチと、従来車両よりも座席幅や前後間隔を拡大する。また、座席には電動リクライニングやバックシェル構造、大型インアームテーブルや読書灯を採用。快適性やプライベート性の向上を図るほか、「ワンランク上の乗車感」を提供するとしている。
5号車の一部には、「ボックスシート」を設置。向かい合う2シートによる半個室で、座席幅は約80センチ。1シートを一人で広々と利用できるという。
その他の3~5号車の座席は、「スタンダードシート」とする。シートピッチは100系と同じ110センチメートルで、座席には背面テーブルやインアームテーブルを設置。観光やビジネス利用に利用できるとしている。
N100系の導入時期は、2023年を予定。東武スカイツリーライン・日光線・鬼怒川線の浅草~東武日光・鬼怒川温泉間にて運転する。車両愛称は未定となっており、料金や運行概要については改めて知らせるとしている。