JR西日本は10日、岡山・備後エリアに導入する新型車両のデザインを決定したと発表した。
デザインコンセプトは「豊穏の彩」。岡山の桃、福山のバラ、尾道の桜など、沿線を象徴するピンク色をシンボルカラーに、太陽の恵みや穏やかさを暖色のグラデーションで表現する。なお、「豊穏」は、豊饒と穏和からの造語で、岡山・備後エリアの豊かで穏やかな気候・風土を表現したものという。
新型車両の形式は227系。広島エリア、和歌山エリアなどで導入されている形式で、衝撃吸収構造の車体、先頭車間の転落防止ホロ、戸挟み検知装置、運転士異常時列車停止装置を、岡山エリアでは初めて導入する。また、バリアフリートイレ、車椅子・ベビーカー用のスペースを設置するほか、自動温度調節が可能な空調や自動換気機能の採用で、快適性の向上を図る。さらに、出入口付近のスペース拡大、車内ドア上部の情報表示装置による2か国語での行先案内など、乗客の利便性向上にも配慮する。
新型車両は2023年度以降、2両編成および3両編成の計101両を山陽本線などに導入する。またJR西日本では、利用者などに親しみを持ってもらうことを目的に、新型車両の愛称を募集するとしている。