箱根登山鉄道は11日、関東運輸局長に対し、鉄道線(小田原~強羅間)の運賃変更認可を申請したと発表した。
改定後の大人普通旅客運賃は、3キロ以下が現行の140円から160円、14キロ超15キロ以下が同680円から770円などとなる。大人1か月の通勤定期運賃は、2キロ以下が現行の3430円から3740円、14キロ超15キロ以下が同2万5770円から2万8090円などへと変更する。運賃改定率は、平均で10.9%となる。
今回の運賃改定は、2019年の台風19号による被災運休などで利用者が減少する中、災害復旧費用や老朽化の進む設備の改修・更新工事といった設備投資額が増加していることを踏まえたもの。2020年度には、被災区間の復旧に際し、被災前の運輸収入を上回る規模の設備投資を余儀なくされたほか、減価償却費が10年前と比較して7割以上増加したという。同社はこれを受け、消費税率引き上げに伴う改定を除いては1997年以来25年ぶりとなる運賃改定に踏み切った。
運賃の改定は、2022年10月1日の実施を予定している。