鉄道コム

近鉄、奈良線と大阪メトロ中央線の直通に向けた装置の試作品を開発

2022年5月23日(月)14時57分

近畿日本鉄道は23日、けいはんな線・大阪メトロ中央線と奈良線の直通列車運転に向け、「可動式第三軌条用集電装置」の試作品を開発したと発表した。

可動式第三軌条用集電装置の概要
可動式第三軌条用集電装置の概要

同社が今回開発した装置は、第三軌条方式の区間でパンタグラフの代わりとなる「集電靴」を、折り畳むことができるもの。架空電車線方式の区間では走行に支障する部位を折り畳むことで、従来車両では不可能だった両区間の直通を可能にする。

集電装置の折り畳み機構
集電装置の折り畳み機構

大阪メトロ中央線が乗り入れる予定の夢洲では、統合型リゾート(IR)の整備が計画されている。近鉄では、夢洲と近鉄の路線を直通する列車を運行することで、夢洲から沿線各地への誘客を図り、沿線地域の観光振興に貢献することを目指している。一方で、中央線やけいはんな線では、走行に必要な電力を、地平に設置したレール「第三軌条」から集める「第三軌条方式」を採用しており、パンタグラフから集電する「架空電車線方式」を採用する奈良線などの他路線とは、集電方式が異なることが課題となっていた。

本装置の開発には、近畿車輛、Schunk Transit Systems、シュンク・カーボン・テクノロジー・ジャパン、ニシヤマが参画した。今後、直通運転の実現に向け、各種試験に着手する予定としている。

2022年5月23日(月)14時57分更新

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 札幌市営地下鉄タッチ決済乗車実証実験開始[2025年春]
  • 蒲須坂駅・郵便局窓口業務一体化[2025年春頃]
  • 山陽電気鉄道カードタッチ決済乗車サービス提供開始[2025年春]
  • 京王井の頭線自動運転実証実験開始[2025年春]

鉄道コムおすすめ情報

画像

ラストランは2月10日

「青胴車」5001形は2月10日にラストラン。引退前の「乗車会」開催や、引退記念グッズ発売も。

画像

「T4編成」展示へ

1月で引退の「ドクターイエロー」T4編成、先頭車がリニア・鉄道館で保存へ。6月に展示開始予定。

画像

幻の東京圏「改良計画」とは?

1950年代の国鉄は、東京圏を今と違った形に改良する計画を持っていました。その中身とは?

画像

「サステナ車両」5月デビュー

元小田急の西武8000系が、車両基地を出場。デビューは2024年度末から2025年5月末に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、標準~望遠・超望遠レンズ編です。

画像

1月の鉄道イベント一覧

2025年も鉄道コムをよろしくお願いします。1月の計画立案には、イベント情報をどうぞ。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。