JR九州は10日、西九州新幹線のダイヤを発表するとともに、在来線のダイヤを改正すると発表した。
西九州新幹線は、武雄温泉~長崎間を結ぶ新幹線。列車名は「かもめ」で、定期列車は1日あたり47本、1時間あたり片道1本(朝夕時間帯は2本)を運転する。47本中3本は新大村~長崎間の区間運転とするほか、7本は嬉野温泉駅および新大村駅を、12本は嬉野温泉駅を通過する速達タイプとする。
また、始発駅の武雄温泉駅では、在来線特急「リレーかもめ」と接続。同じホームでの対面乗換方式とする。新幹線開業後の所要時間は、博多~長崎間が最速1時間20分、新大阪~長崎間が最速3時間59分(いずれも乗換時間を含む)、武雄温泉~長崎間が最速23分となる。
新幹線開業後の在来線は、長崎本線特急列車の運行体系を変更する。博多~長崎間の「かもめ」は、「リレーかもめ」へと変更。門司港~博多~佐賀~肥前鹿島間では、在来線特急「かもめ」に代わる列車として、特急「かささぎ」を運転する。佐世保方面の特急列車は運行体系に大きな変更は無いものの、博多~佐世保間の特急「みどり」の一部列車に振り子式車両885系を投入。所要時間を最大9分短縮する。また、武雄温泉駅で新幹線と接続する「みどり」「ハウステンボス」の列車名を「みどり(リレーかもめ)」「ハウステンボス(リレーかもめ)」とする。
快速・普通列車では、長崎本線江北(肥前山口)~諫早間の運行体系を変更。肥前浜~長崎間は非電化区間へと変更し、同区間を中心に気動車列車での運転とする。気動車の運行は江北~諫早間を基本とし、一部列車は肥前浜駅で電車との接続となるが、肥前浜駅、諫早駅ともに対面乗換とし、利便性に配慮する。気動車列車の使用車両はキハ47形で、このほか長崎~諫早~小長井間ではハイブリッド車両のYC1系も一部列車で使用する。
駅関連では、西九州新幹線の新駅、嬉野温泉駅と新大村駅が開業。大村線では、新大村駅、大村車両基地駅が開業する。また、長崎本線と佐世保線の分岐駅である肥前山口駅は、江北駅に名称を変更する。
D&S列車では、新たな列車「ふたつ星4047」を武雄温泉~長崎間で運転。また、「36ぷらす3」は従来の博多~長崎間での運転を9月19日に終了し、ダイヤ改正以降は新たなルートで運行する。
このほかのエリアでは、特急「ソニック」臨時列車1本の定期列車化、鹿児島本線門司港~大牟田間の日中時間帯における運行体系変更、および同区間における日中時間帯の快速列車運転取り止め、博多・小倉エリアの一部列車削減などを実施する。
また、肥薩線の豪雨災害によって同線での運転を取り止めていたD&S列車「かわせみ やませみ」を、新たに豊肥本線で運転。熊本~宮地間で、土休日を中心に1日1往復運転する。
新ダイヤの施行日は、2022年9月23日(金・祝)。