神戸電鉄は4日、駅バリアフリー設備の整備を推進するため、運賃を加算すると発表した。
今回の加算は、国が創設した「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用するもの。対象路線は神戸高速線を除く全線で、普通旅客運賃は大人10円、通勤定期旅客運賃は1か月380円などを、「鉄道駅バリアフリー料金」として運賃に加えて収受する。なお、小児運賃の加算料金は大人の同料金の半額とするほか、通学定期旅客運賃については加算対象外となる。
同社はこれまでに、エレベーターやスロープ、車椅子使用者等対応トイレ、内方線つき点字ブロックの設置といった駅バリアフリー設備の整備を進めてきた。今後も引き続きこれらの整備を推進するほか、列車運行状況などの案内ディスプレイの全駅への設置、駅員無配置駅での筆談が可能なインターホンへの更新も順次進めるという。同社は、これらの整備に向けて、2021年度~2030年度に約20億3400万円が必要になるとしている。
鉄道駅バリアフリー料金は、バリアフリー設備の整備に充当。年間の徴収額は、約2億1700万円を見込む。収受開始は、2023年4月1日の予定としている。