西武鉄道は4日、駅バリアフリー設備の整備促進に向け、運賃を加算すると発表した。
この加算は、国が創設した「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用するもの。対象路線は西武線全線で、普通旅客運賃は大人10円、通勤定期旅客運賃は1か月600円などを、「鉄道駅バリアフリー料金」とし、乗車あたり10円を基本として運賃に加算し収受する。小児運賃の加算料金は、大人の同料金の半額とする。
同社はこれまでに、内方線つき点状ブロック、視覚障がい者用設備、車両のフリースペースなどのほか、池袋駅など1日あたり10万人以上の利用がある同社管理駅6駅を対象にホームドアを整備するなど、バリアフリー設備の設置を推進してきた。今後、2030年度末までにホームドア設置駅を28駅に拡大するほか、内方線つき点状ブロック、視覚障がい者用設備などの設置を引き続き進めるという。同社では、2021年度~2030年度におけるバリアフリー設備の整備および更新・維持管理について、約557億円の費用を見込んでいる。
鉄道駅バリアフリー料金は、バリアフリー設備の整備に充当。年間の徴収額は、約49億1200万円を見込んでいる。収受開始は2023年3月頃を予定している。