富山県は27日、黒部エリアに開設する新たな観光ルートの名称を「黒部宇奈月キャニオンルート」とすると発表した。
黒部宇奈月キャニオンルートは、黒部峡谷鉄道終点の欅平駅と黒部ダムを結ぶ、約18キロのルート。黒部川沿いの電源開発のために戦前に整備された専用線を活用する。道中では、掘削時に岩盤の温度が160度を超え、現在も約40度の高温環境となっている「高熱隧道」や、黒四発電所建設のために建設された「インクライン」を通過。電源開発の歴史等を体感できるという。
同ルートの一般開放は、2018年に富山県と関西電力が締結した協定に基づき、整備を進めているもの。一般開放は、安全対策工事の完了後となる2024年度を予定する。富山県では、同ルートの一般開放により、日本有数のV字峡である「黒部峡谷」と、世界的な山岳景観を誇る「立山黒部アルペンルート」を結ぶ、新たな観光ルートが形成されるとしている。