JR九州サービスサポートは29日、長崎駅にてロボットやIoT技術による新たな清掃業務の実証実験を実施すると発表した。内容は、「自律式自動洗浄ロボットの導入」と「分別ゴミ箱遠隔監視システムの導入」の2点。
自動洗浄ロボットは、事前に記憶させた清掃エリアの床洗浄、床磨き、拭き掃除を全自動で実施する。3Dカメラとレーザー光による距離・形状測定センサーや、転落防止・衝突防止センサーにより、人や壁、障害物などを自動で検知・回避する機能を持つ。また、回収した汚水は内部のフィルターでろ過、再利用するため、少量の水で清掃ができるという。ロボットの導入数は1台で、1日あたり1.5時間の稼働を予定する。
分別ゴミ箱遠隔監視システムは、ゴミ収集業務の効率化を目指すために導入するもの。ゴミ箱に設置したセンサーによりゴミの量を測定し、一定量を超えるとアラートメールを発信する。これまでは作業ダイヤに基づきゴミを回収してきたが、本システムの導入により、ゴミの堆積量やピーク時間、回収の回数などの統計化が可能となり、サービス向上と業務効率化を実現する。加えて、内蔵した温度センサーにより、防犯・防災対策の強化も可能となるという。
長崎駅での清掃業務の実証実験は、10月1日の開始を予定する。同社では、実証実験を通して清掃品質と業務の効率化を検証し、他駅への展開や駅ビル、オフィス、ホテルなどへの導入も検討するとしている。