相模鉄道は21日、「鉄道駅バリアフリー料金制度」の活用による料金を設定し、バリアフリー設備の整備を推進すると発表した。
鉄道駅バリアフリー料金制度は、バリアフリー設備の整備拡大を目指すために国が創設したもの。相鉄では、同制度に基づく料金として、普通旅客運賃は大人10円、通勤定期旅客運賃は1か月600円を設定し、各運賃に加算して収受する。小児運賃は大人の同料金加算後の運賃の半額とするほか、通学定期旅客運賃は同料金の加算対象外とする。同料金の年間徴収額は約16億8600万円を見込む。
相鉄では、2021年度末時点で、全26駅中11駅でホームドアの整備を完了。ホームと車両のすき間の解消に向けた「転落防止ゴム」などの設置は17駅で完了しているほか、エレベーターやエスカレーターなどの段差解消設備やバリアフリートイレについては、全駅で整備を完了している。同社は今後、2023年度までにホーム・車両間のすき間解消設備の整備率を100%とするほか、同年度までに海老名駅を除いた全駅へ、2027年度までに海老名駅へ、ホームドアを整備するとしている。バリアフリー設備の総整備費は、2021年度から2030年度までで約144億1500万円を見込む。
鉄道駅バリアフリー料金の収受開始は、2023年3月ごろを予定する。