東京メトロは10日、トンネルの点検業務において、「打音点検箇所抽出システム」を導入すると発表した。
同システムは、高精度カメラで撮影したトンネル表面の画像から、AIなどを活用し、「ひび割れ」といった変状を抽出。トンネル表面ではく落リスクの高い箇所を自動的に推定するもの。これまでは、検査員がトンネル内を巡回しつつ、はく落の恐れがある箇所を目視で選定し、打音点検を実施してきた。今回のシステムの導入で、打音点検の箇所を絞り込むことが可能となり、点検業務の効率化が期待できるとしている。
打音点検箇所抽出システムは、10月に東西線で導入。他路線へも順次展開する。東京メトロは今後、トンネル表面の画像に限らないトンネルの状態監視データの拡充、健全度判定技術や劣化予測技術の開発などを推進し、メンテナンス業務全般の更なる効率化を図るとしている。