JR東海は17日、鉄道駅におけるバリアフリー設備の整備推進を目的に、運賃の加算を実施すると発表した。
加算金額は、普通運賃が大人10円、通勤定期券が大人1か月300円などで、子ども運賃は、加算後の大人運賃の半額となる。なお、通学定期券は、運賃加算の対象に含まない。対象路線は、東海道新幹線が東京~品川間(フレックス定期券は東京・品川~新横浜間)、豊橋~岐阜羽島間、京都~新大阪間の各地区における各駅相互間、在来線が東海道本線の豊橋~大垣間、中央本線の名古屋~多治見間、関西本線の名古屋~四日市間、武豊線の大府~武豊間の各駅相互間とする。2030年度までの総徴収額は、94億800万円を見込む。
JR東海では、バリアフリー設備の整備として、東海道新幹線「のぞみ」停車駅、在来線金山駅、名古屋駅へのホーム可動柵の設置などを進めている。同社は今後、国の定める整備目標を踏まえつつ、2030年度までに新規整備対象を含む5駅16番線のホーム稼働柵の整備を推進する。また、整備済みのホーム可動柵、エレベーターなどのバリアフリー設備の更新、維持管理もあわせて実施するとしており、2030年度までの総整備費は約305億円を見込んでいる。
加算運賃の収受開始時期は、JR他社の同制度開始時期にあわせ、東京地区は2023年3月頃、関西地区は2023年4月1日に収受を開始。名古屋地区では、2024年4月1日の収受開始を予定する。