鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

東京メトロ、丸ノ内線の一部でCBTCシステムの走行試験を開始

2022年12月1日(木)15時53分

東京メトロは1日、無線式列車制御システム(CBTCシステム)の走行試験を、丸ノ内線の一部区間で開始したと発表した。

丸ノ内線の車両
丸ノ内線の車両

CBTCは、無線通信を使用する信号保安システム。各列車が無線で送信した列車位置をもとに、それぞれの列車が先行列車へ衝突しない停止限界点までの距離を計算し、運転を制御することで、列車間隔を保つ。

CBTCシステム導入後のイメージ
CBTCシステム導入後のイメージ

現在丸ノ内線で使用している保安装置「ATC」では、列車間隔を保つために位置を固定した「閉そく」を設定。先行列車が在線する閉そくの区間に後続列車が進入しないよう信号を制御することで、安全を確保している。これをCBTCに置き換えることで、従来の固定されていた閉そくの概念にとらわれることなく、効率的な運行が実現できる。加えて、途中駅で片方の線路に輸送障害が発生した際、支障のないもう片方の線路を活用することで、不通区間を排除することも可能となるという。

ATCとCBTCのシステム概要
ATCとCBTCのシステム概要
ATCとCBTCの列車間隔確保の違い
ATCとCBTCの列車間隔確保の違い
輸送障害発生時のイメージ
輸送障害発生時のイメージ

東京メトロでは11月、丸ノ内線四ツ谷~荻窪間で、営業運転終了後の走行試験を開始。日本の地下鉄では初となるCBTCの導入に向け、準備を進める。同社は今後、2023年6月に乗務員のCBTCシステム操作訓練を、同年9月に丸ノ内線営業線全区間での走行試験を、それぞれ開始。2024年度中に丸ノ内線で、2026年度中に日比谷線で、それぞれCBTCシステムでの営業運転を開始するとしている。

2022年12月1日(木)18時26分更新

鉄道未来インデックス

  • 阪急2000系・2300系導入[2024年夏]
  • 駒沢大学駅リニューアル工事竣工[2024年夏]
  • 相鉄ゆめが丘駅リニューアル工事完成[2024年夏ごろ]
  • 津山駅リニューアル工事完了[2024年夏ごろ]
  • 京成 関東鉄道100パーセント子会社化[2024年9月1日(日)]
  • 大阪駅西側新改札口全面開業[2024年夏]

鉄道コムおすすめ情報

画像

京王に新型「2000系」導入へ

「ラウンド型」のデザインを持つ新型車両。2026年初めに営業運転を開始。

画像

近鉄新型の形式名は「8A系」

新型一般車両「8A系」。2024年10月に奈良線・京都線でデビュー。2025年度には名古屋線にも。

画像

西武「NRE」置き換えへ

2026年度にも新宿線の有料着席サービスを刷新。10000系「ニューレッドアロー」は置き換えへ。

画像

「表定速度」日本最速は?

「表定速度」が最も速い列車は? 新幹線と在来線の各列車を見る2024年度版ランキング

画像

あえて「車両が無い」鉄道写真

鉄道写真は、車両が写っている写真だけではありません。列車以外の鉄道写真の撮り方を、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

5月の鉄道イベント一覧

新緑がまぶしい季節となりました。5月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。