鉄道コム

JR西、運転整理時の指令業務にAIを導入へ

2023年5月25日(木)10時35分

JR西日本、オルツは24日、運転整理のAI化に向けた共同開発の取り組みについて発表した。

鉄道司令業務アシストAI
鉄道司令業務アシストAI

オルツは、JR西日本グループであるJR西日本イノベーションズが出資する、パーソナルAIの開発企業。鉄道DXへの挑戦のひとつとして、「鉄道指令業務アシストAI」の開発をJR西日本と共同で進めている。

両社による「鉄道指令業務アシストAI」の開発目的は、ダイヤ乱れの早期回復によるサービス品質の向上。ダイヤの混乱時、その運転整理には指令員に高度な知識とスキルが求められ、個人の能力や経験によってダイヤ復旧のスピードと質に差が生じることがあるという。また、指令員は現場からの問い合わせ、無線への対応、情報共有を行う必要があり、その負担の大きさも課題であった。両社は、運転整理業務をAIで支援、代行することで、指令員の負担の軽減や、運転整理案のばらつきの縮小により、ダイヤ復旧の質の向上を図るとしている。

運転指令所での業務(イメージ)
運転指令所での業務(イメージ)

オルツは、「鉄道指令業務アシストAI」の開発フェーズ1において、仮想線区の輸送計画をモデル化のうえ、ダイヤ乱れ発生時の指令員とAIの運転整理案を比較、検証。AIが指令員の案と同等以上の回復ダイヤを作成できることを実証した。2022年度に実施したフェーズ2では、JR西日本エリアの実在する線区およびダイヤのデータを用い、AI学習モデルを検証。結果、輸送指令員の運転整理を支援できる有用なソリューションとなる見込みが立ったという。

オルツは今後、本AIモデルの実用化に向け、現場での利用に耐えうる精度の確立、機能の追加などを予定する。また両社は、JR西日本エリアのみならず、他鉄道事業者への鉄道DXソリューションの販売展開も、共同で実施するとしている。

2023年5月25日(木)10時35分更新
 

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 伊予鉄道7000系営業運転開始[2025年2月]
  • 京成3200形営業運転開始[2025年冬]

鉄道コムおすすめ情報

画像

高崎・盛岡に新型気動車

ハイブリッド気動車「HB-E300系」2025年度下期デビュー。八高線や釜石線などに投入。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

4000系が「機関車風」塗装に

「西武秩父線開通55周年記念車両」11日運転開始。4000系をE851形を模した塗装に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、高倍率ズーム・広角レンズ編です。

画像

京都鉄博に381系

12月12日~17日に特別展示。16日までは、一部で「スーパーくろしお」色ラッピングも実施。

画像

11月の鉄道イベント一覧

数百件の情報を掲載中。鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。