JR東日本は6日、混雑リスク低減に向け、新宿駅で「ラウンドアバウト」の導入実証実験を実施すると発表した。
ラウンドアバウトは、「環状交差点」とも呼ばれる、ヨーロッパ発祥の交差点形式。中心とする箇所の周囲を一方向に周回する交差点で、一般道路では日本でも導入が進んでいる。
実証実験を実施するのは、新宿駅南口13・14番線階段付近のコンコース。ホームから各方面へ乗り換える利用者と、小田急線乗換口からの利用者が交錯しないよう、エレベーターを中心に、反時計回りに一方通行とする。実証実験中は、係員による誘導、パーテーションによる通行方向の表示、ポスターやサイネージにより案内。効果検証のため、LiDARセンサーによる記録も実施する。
今回の実証実験は、東京大学大学院工学系研究科教授の西成活裕氏と連携して実施するもの。群集マネジメント学の活用により、混雑リスクの低減を目指す。JR東日本によると、歩行者を対象としたラウンドアバウトの実証実験を駅構内で実施するのは、世界的に見ても珍しい試みだという。
実証実験は、7月10日から12日までの3日間、各日7時10分から10時10分まで実施する。