近畿日本鉄道は19日、同社の全車両に防犯カメラを設置すると発表した。
車内防犯カメラは、車内の安全性向上と犯罪抑止を目的として導入するもの。同社では、一部の特急車両に防犯カメラを設置していたが、導入対象を一般車両を含む全車両に拡大する。当初はカメラ単体で運用するが、2024年4月以降は、カメラ映像や音声を運転指令などが遠隔で確認できるシステムの運用も開始する。
同社はあわせて、車両のリニューアル工事にあわせた安全設備の設置についても発表した。車内の緊急時に乗務員と通話できる「非常通話装置」は、従来の1両あたり1台から2台に増設。設置位置を知らせるステッカーも貼り付ける。また、車両を連結して運用する際、連結部からの線路転落防止のため、車両先頭部に「転落防止ほろ」を設置する。いずれの設備も、7月以降の車両リニューアル時に順次導入する。
車内防犯カメラを搭載する一般車両は、7月25日より順次営業運転を開始する。近鉄では、2028年度までに全車両(約1900両)への防犯カメラ導入を完了するとしている。