京王電鉄は2日、「新宿駅西南口地区開発計画」と、京王線新宿駅の改良工事を推進することを決定したと発表した。
新宿駅の開発計画は、東京都と新宿区が2018年に公表した「新宿の拠点再整備方針」に示す「次世代のターミナル『新宿グランドターミナル』」実現に向けた取り組みの一環。開発エリアは、2023年現在は京王百貨店などが立地する位置の「北街区」、北街区から甲州街道を挟んで南側に位置する「南街区」の2街区とする。開発は南街区から着手。2023年度から2028年度にかけ、地上37階、地下6階建て、高さ約225メートルのビルを建設する。北街区は、南街区の竣工後に着手し、2040年代までの工期を見込む。
京王線新宿駅の改良工事は、開発計画にあわせて実施するもの。最初は一部先行分として、地下2階のホームを北側へ移動。ホーム北端に改札を新設するほか、ホーム階と東京メトロ丸ノ内線を結ぶ乗り換え動線を整備する。これにより、新宿駅西口広場における歩行者動線の交錯を改善するほか、乗換時間の短縮を図る。駅改良工事は、2023年度に着手する。
新宿駅周辺では、小田急電鉄などによる開発計画も進行中。2022年10月には、小田急百貨店新宿店本館が、小田急線新宿駅と一体となったビルでの営業を終了。現在、2026年度末の解体工事完了、2029年度の高層ビル竣工に向け、工事が進められている。