名古屋鉄道は10日、運転士業務用アプリを搭載したタブレット端末の使用を開始すると発表した。
運転士用端末の導入は、運転士用時刻表の電子化を目的としたもの。時刻表データをタブレット端末に配信する。これにより、乗換案内の掲載による旅客案内情報の充実化、輸送障害時の迅速な旅客案内や対応を実現するほか、ダイヤ改正時の確認作業の効率化、紙の使用量の削減を図る。
また、既存の車掌用タブレット端末に搭載する情報共有アプリを、運転士用端末にも導入。運転士自身が現場の写真や動画を即座に社内で共有できるようになり、車掌が乗務しないワンマン列車においても、異常時の迅速な情報共有、正確性の向上を実現する。さらに、音声翻訳アプリや筆談アプリなども搭載するとしている。
名古屋鉄道は今後、運転士用タブレット端末の機能拡充を目的に、GPSを活用した運転士支援機能や情報伝達機能などを順次開発、搭載し、輸送品質の向上を図るとしている。また、運転士用タブレット端末の導入とともに、既存の車掌用タブレット端末の導入線区を全線に拡大。これにより、紙製の車掌用時刻表についても電子化を進めるという。
運転士用タブレット端末は、8月17日より順次導入する。名古屋鉄道は、2023年度末までに、築港線を除く全線で、約500台の端末を導入するとしている。