銚子電気鉄道は17日、南海電気鉄道の2200系車両を譲受したと発表した。
南海2200系は、1969年に22000系として登場した車両。平坦区間と勾配区間の双方を直通できる「ズームカー」の一種で、かつては高野線で運用されていた。後継車両による置き換え後は、ワンマン化改造を実施。2200系となり、多奈川線などの支線で活躍してきた。
銚子電気鉄道では、安定した輸送を提供すべく、同社線を走行できる性能の車両を調査していたというが、合致する車両は数少なく、車両導入の検討については困難を極めていたという。今回、両社で検討した結果、2200系であれば改造により銚子電気鉄道線の走行が可能であるという結論に達し、車両譲受が実現した。
銚子電気鉄道の車両導入は、2016年3月に営業運転を開始した3000形以来で、約8年ぶりの導入としている。なお、現在同社で運用している車両は、すべて元京王電鉄→伊予鉄道の車両で、「中古の中古でない車両」の導入は約30年ぶりだという。
今回譲受する車両は、2200系モハ2202-モハ2252の2両編成1本。銚子電気鉄道では、走行に必要な改造工事を施行した後に運用を開始するとしている。運用開始時期は未定とするものの、同社では新たな「フラッグシップトレイン」として活用するとしている。また、今回の2200系導入により、2010年に営業運転を開始した2000形デハ2001-クハ2501は、運用を終了する。