JR東日本八王子支社は21日、「三鷹こ線人道橋」の撤去に着手すると発表した。
三鷹こ線人道橋は、1929年に建設した人道橋。中央線や三鷹車両センターの上を通過するもので、中央線の南北を結ぶ役割を担っていた。同支社では、人道橋は古い設計基準で建設されたもので、現在の基準を満たしていないと説明。今後の安全を確保するため、これを撤去するとしている。
この人道橋は、1939年から1948年まで三鷹に居を構えた作家、太宰治が愛したことでも知られている。人道橋を保有・管理するJR東日本では、現在は鉄道施設ではなく道路のような公共施設となっているとして、三鷹市に無償譲渡を申し入れていたものの、三鷹市では管理費用などの課題があるとして譲受を断念。結果、今回の撤去方針に至った。
人道橋の撤去着手は、2023年12月ごろを予定。同支社では、工事開始後は、三鷹駅寄りの「堀合地下道」の利用を呼び掛けている。