西武鉄道は26日、「サステナ車両」として、東急電鉄9000系および小田急電鉄8000形を譲受すると発表した。
サステナ車両は、環境負荷の少ない他社からの譲受車両を指す、同社が定めた名称。支線区を走る旧型車両を置き換えるものとして、2022年に導入を発表。今回導入形式の発表に至った。
東急9000系は、1986年導入の車両。かつては東横線などで活躍していたが、現在は全編成が大井町線の運用に就いている。
小田急8000形は、1982年導入の車両。通勤車両の主力として、一般列車のさまざまな種別に使用されている。
西武が今回譲受する2形式は、いずれもVVVFインバータ制御を採用しており、省エネ化に貢献する。同社では、今回のサステナ車両の導入完了により、年間約5700トンのCO2削減と、直流モーターを使用する旧型車両との比較で役50パーセントの使用電力量削減を実現するとしている。
導入両数は、両形式あわせて約100両。9000系は多摩川線・多摩湖線・西武秩父線・狭山線、8000形は国分寺線に投入する。営業開始時期は、8000形が2024年度、9000系が2025年度。2029年度にかけて順次導入する。
西武鉄道では、池袋線や新宿線などへの新造車両の導入に加え、サステナ車両を支線系に導入することで、省エネルギー化を加速し、2030年度までに車両のVVVF化達成率100パーセントを目指すとしている。