鉄道コム

JR九州、新たな検測車「BIG EYE」導入へ 豪雨で被災した営業車両をリニューアル

2023年10月26日(木)14時43分

JR九州は26日、新たな多機能検測車「BIG EYE」を導入すると発表した。

JR九州が導入する検測車「BIG EYE」(イメージ)
JR九州が導入する検測車「BIG EYE」(イメージ)

「BIG EYE」は、老朽化した高速軌道検測車(マヤ車)を置き換えるためのもの。2020年7月の豪雨で被災したキハ200系をリニューアルし、検測車として活用する。

車両には、軌道検測装置、部材検査支援カメラ装置、建築限界測定装置を搭載。レーザー照射による線路のゆがみ測定、ラインセンサカメラによるレール固定用金具やボルトの状態撮影、ホームやトンネル、信号設備などの線路からの距離状態の測定を可能とする。レールの測定情報は、無線で電送し活用。レールの金具の撮影画像は、AI開発に活用し、不良箇所の自動判定技術の確立を目指す。同車により、高頻度に線路や設備を検測することで、TBM(時間基準保全)からCBM(状態基準保全)への転換を図り、より安全で効率的なメンテナンスの実現を目指すという。

「BIG EYE」の搭載装置の概要
「BIG EYE」の搭載装置の概要

車両やロゴのデザインは、社内の建築業務担当社員の間でコンペを実施し、決定したという。車両側面には、軌道変位を表す波形をあしらう。車体前面・背面は、ヘッドライトの目玉や牛をモチーフとしたデザイン。子どもをはじめとした利用者に親しみをもってもらいたいという想いを込めた。

「BIG EYE」は、2023年11月から2024年3月までの間、検測データの精度の検証、機器の耐久性、データ解析のシステム構築など、運用開始に向けた性能評価のための走行試験を実施。同社では、この結果を踏まえ、実導入の検討を進めるとしている。

2023年10月26日(木)14時43分更新

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 越後線上所駅開業[2024年度末]
  • 常磐線各駅停車・南武線ワンマン運転導入[2025年春]

鉄道コムおすすめ情報

画像

特急などの「座席反転率」

乗っていたら、いつの間にか座席の向きが逆に……。そんな特急・観光列車をご紹介します。

画像

出世した元一般型車両たち

特急・観光列車用に改造された、元一般型車両たち。大出世したさまざまな車両をご紹介します。

画像

「青胴車」2025年2月引退

阪神最後の「青胴車」5001形が、2025年2月にラストランと発表。12月以降はイベントを開催。

画像

ドクターイエロー2本並び

10月末に開催された、浜松工場のイベント。ドクターイエロー2本がならんだ模様などをご紹介。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

12月の鉄道イベント一覧

2024年も残りわずか。師走の鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。