阪急電鉄は13日、伊丹線、箕面線、嵐山線で、ワンマン運転を開始すると発表した。
同社では2023年現在、甲陽線と今津線西宮北口~今津間で、ワンマン運転を実施している。同社は今回、利用動向の変化や少子高齢化が進む状況下での持続可能な鉄道サービス実現を目的に、ワンマン運転の対象路線を拡大するとしている。
同社は、ワンマン運転の実施に際した安全対策として、「センサ付ホーム固定柵」を整備する。柵の線路側にセンサーを設置するもので、乗降中の乗客の有無や、列車発車後に柵の線路側へ立ち入る乗客の存在などを、運転士に知らせる機能を持つ。この固定柵は、新たにワンマン運転を開始する路線に加え、既存のワンマン運転路線にも2024年度中に整備する。
また、ワンマン運転の対象となる路線では、車内防犯カメラを設置し、車内セキュリティの向上を図る。加えて、ワンマン運転時に災害などが発生し、乗務員が避難誘導できない事態となった場合に備え、近隣の駅や踏切までの距離や、津波浸水区域内であることなどを示す、避難誘導看板を設置する。なお同社では、車内防犯カメラは2027年度末までに、避難誘導看板は2026年度末までに、ワンマン運転対象外の車両・路線にも設置するとしている。
新規導入路線のワンマン運転は、伊丹線では2024年3月23日に開始。箕面線では2026年春ごろ、嵐山線では2027年春ごろの開始を予定する。