東京メトロ、東京都交通局、京成電鉄、リンクティビティ、Tencent Japanは14日、SNSアプリ「WeChat」内のミニプログラム「旅日」(たびにち)にて、東京メトロ・都営地下鉄のフリーきっぷや、京成のクーポンの販売を開始した。
この取り組みは、日本に訪れる中国人旅行者の利便性向上などを目的としたもの。日本を訪れた旅行者は、WeChatアプリ内で検索するか、駅などに掲出したポスターの二次元コードを読み取ることで、きっぷの販売ページにアクセスできる。ここでプランや人数を選択し、決済すると、QRコードが発行。これを駅の券売機にかざすか、駅窓口で提示することで、きっぷを受け取れる。
取り扱うきっぷは、東京メトロ・都営地下鉄の全線が24時間、48時間、72時間のいずれかで乗り放題となる「Tokyo Subway Ticket」と、京成電鉄の空港アクセス列車「スカイライナー」の片道乗車券・特急券がセットとなったクーポン。旅日での販売は、日本国内の鉄道事業者では初となるという。
Tecent JapanでWeChat Pay 日本 ビジネスディベロップメントディレクターを務める梅寒氏は、「東京の地下鉄は便利だが、訪日中国人旅行客の目線では、言葉の壁があるため、自分の行きたい場所を調べ、多言語化されているとはいえ慣れない券売機を操作するのは、時間が掛かるだろう。また、中国で使える『WeChat Pay』は使えないので、ストレスを感じる人がいるかもしれない」と説明。これを解決する手段として、中国国内で広く普及しているWeChat内できっぷ購入が完結するサービスの提供を開始したとしている。
eチケットのプラットフォームを提供するリンクティビティで、代表を務める孔成龍氏は、「中国で普及しているWeChatで購入操作が完結するため、シームレスで便利に利用できる」とそのメリットを述べ、今後も首都圏や他エリアの事業者とサービス展開を目指す姿勢を示した。