JR九州は11月30日、香椎線での本格的な自動運転を、2024年3月に開始すると発表した。
対象区間は香椎線全線(西戸崎~宇美間)で、緊急停止操作や避難誘導を担う、運転士資格を持たない乗務員が先頭部に乗務する、「GoA2.5」の自動運転を導入する。同社は導入に先立ち、2023年12月より自動運転乗務員(GoA2.5係員)の養成を始めるとしている。
同社は、高齢化や人口減少が進む中での鉄道ネットワークの長期的な維持、人材の確保などを目的に、作業の自動化や機械化を推進している。香椎線では、GoA2.5の自動運転実現に向け、2019年12月より非営業列車での走行試験、2020年12月より営業列車での実証運転を実施。これと並行し、第三者委員会である「ATS-DKベースGoA2.5自動運転実現検討委員会」にて、システムの安全性、GoA2.5係員の対応分析、評価などを経て、技術基準省令を満たす安全性を有することを確認した。その後、必要な行政手続きを完了し、本格的な自動運転の実現に至ったという。
JR九州は、自動運転の開始日、対象列車などについては、別途告知するとしている。