鉄道コム

JR東など、地震発生時の新幹線緊急停止システムを改良 平均で2.6秒の短縮を実現

2023年12月5日(火)15時6分

JR東日本、鉄道総合技術研究所(鉄道総研)は5日、「新幹線早期地震検知システム」を改良し、2024年に新システムを導入すると発表した。

JR東日本の新幹線
JR東日本の新幹線

このシステムは、地震発生時、新幹線を緊急停止させることで、安全性を確保するためのもの。気象庁の緊急地震速報と同様の構成で、新幹線沿線などの地震計で初期微動(P波)を観測した際、震央の距離や方位、地震規模(マグニチュード)を推定。対象範囲内を走る新幹線への送電を停止することで、主要動(S波)到達前に緊急停止させることができる。

P波検知の仕組み
P波検知の仕組み

JR東日本などでは、新幹線開業以来、地震計の増設のほか、緊急地震速報や、防災科学技術研究所が設置した海底地震計など、社外地震情報も活用することで、システムの改良を進めてきた。鉄道総研は今回、P波によるマグニチュード推定方法を見直し、より小さな振幅で推定できるよう改良。P波検知から送電停止までの所要時間を、平均で2.6秒短縮し、平均1.3秒での制動開始が可能となった。

P波によるマグニチュード推定方法の見直し(イメージ)
P波によるマグニチュード推定方法の見直し(イメージ)
推定式改良による導入効果(イメージ)
推定式改良による導入効果(イメージ)

JR東日本では、135台の全ての新幹線震度計を改修し、新システムを導入する。改良型システムの使用開始は、2024年3月を予定する。

2023年12月5日(火)15時6分更新
 

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 伊予鉄道7000系営業運転開始[2025年2月]
  • 京成3200形営業運転開始[2025年冬]

鉄道コムおすすめ情報

画像

登場時デザイン撮影会で

京急600形30周年にあわせた撮影会が12月に開催。600形デビュー時デザインが撮影会限定で復活。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

4000系が「機関車風」塗装に

「西武秩父線開通55周年記念車両」11日運転開始。4000系をE851形を模した塗装に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、高倍率ズーム・広角レンズ編です。

画像

京都鉄博に381系

12月12日~17日に特別展示。16日までは、一部で「スーパーくろしお」色ラッピングも実施。

画像

11月の鉄道イベント一覧

数百件の情報を掲載中。鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。