立山黒部貫光は11日、無軌条電車(トロリーバス)事業の廃止を、11月30日付で北陸信越運輸局へ届け出たと発表した。
トロリーバスは、道路上に架線を張り、そこから電気を得て走行する乗り物。日本では無軌条電車として、鉄道の扱いとなっている。かつては東京や大阪などでもトロリーバスが運行されていたが、一般のバスなどに置き換えられ減少。近年は立山黒部貫光などが営業する「立山黒部アルペンルート」のみの存在となっていた。また、アルペンルート内では関西電力によるトロリーバスも運行されていたが、こちらは2019年に電気バスへ置き換えられている。
同社では、車両の更新期を迎えるにあたり、高地における走行安定性や、今後一層の技術革新が見込まれる分野などを考慮し、電気バスの導入を決定したとしている。同社での運行終了により、日本国内からトロリーバスの運行路線は消滅することとなる。
トロリーバス事業の廃止日は、2024年12月1日を予定する。同社では、トロリーバスのラストイヤーとなる2024年度に、記念イベントなどを実施するとしている。