近畿日本鉄道は10日、特急列車の喫煙室を、3月1日に廃止すると発表した。
同社はこれまで、車内喫煙のニーズに応えるため、特急列車内に喫煙室を設置し、分煙に努めてきた。しかしながら、近年の健康増進志向の高まりなどをふまえ、今回の廃止に至ったとしている。
喫煙が可能な車両は、かつては優等列車のみならず、国鉄・JRなどの中・長距離普通列車にも設けられていた。一方、近年は健康志向の高まりや嫌煙といった動向を踏まえ、次第に喫煙が可能な車両が減少していた。近鉄でも、車両全体で喫煙可とした「喫煙車」は、2020年2月に廃止。同社は喫煙車に代わる分煙ブースとして、喫煙ルームを設置していた。
他社においては、東海道・山陽・九州新幹線でも喫煙ルームが設置されているが、こちらも2024年春に廃止となる予定。これにより、国内の列車内に設けた喫煙ルームは全廃となる。2024年春以降、車内で喫煙が可能となるのは、寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」のみとなる。