鉄道コム

私鉄の人材相互受入スキーム「民鉄キャリアトレイン」、全国78社に対象を拡大

2024年1月10日(水)18時55分

日本民営鉄道協会(民鉄協)などは10日、同日付で「民鉄キャリアトレイン」を拡大し、民営鉄道事業者78社を対象とすると発表した。

民鉄キャリアトレインの対象範囲
民鉄キャリアトレインの対象範囲

民鉄キャリアトレインは、勤務場所の都合により就労継続が困難となった社員を、参加各社相互で受入れるスキーム。2018年に開始していたが、これまでは大手事業者のみの参加となっていた。民鉄協などは今回、本スキームの対象を中小事業者へ拡大することで、業界内における多様な働き方の実現や、人材確保・ノウハウの継承等に取り組むとしている。

民鉄キャリアトレインの参加事業者一覧
民鉄キャリアトレインの参加事業者一覧

本スキームの適用例として、九州の鉄道事業者で勤務する運転士が、配偶者の転勤により家族全員での東北地方への引っ越しが決定した場合、運転士は所属会社へ東北地方の民鉄で勤務を継続したい旨を申請。運転士の情報は、民鉄協経由で所属会社から希望受入会社へと伝達する。審査の結果、受入会社が応諾すれば、運転士は東北地方の民鉄への就職が可能となる。なお、従来は参加各社間で人材受入について検討していたが、今回の拡大にあわせて民鉄協が仲介する形とすることで、様々な地域で本スキームの利用が可能になるとしている。

スキームの運用と従来との比較
スキームの運用と従来との比較

民鉄協は本スキームについて、参加各社でノウハウを獲得した人材を民鉄ビジネスにおける「共通財産」と捉え、各社が相互に即戦力として活かすことで、優秀人材に活躍の場を提供できると説明。各社社員にとっても、働きがいや働きやすさを享受できることが期待できるとしている。また、 本スキームの運用によって、将来にわたり鉄道の安全・安定輸送を全国的に維持するとともに、沿線地域の発展等を目指すとしている。

【1月11日追記:一部表記を訂正いたしました】

2024年1月11日(木)11時55分更新

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 札幌市営地下鉄タッチ決済乗車実証実験開始[2025年春]
  • 蒲須坂駅・郵便局窓口業務一体化[2025年春頃]
  • 山陽電気鉄道カードタッチ決済乗車サービス提供開始[2025年春]
  • 京王井の頭線自動運転実証実験開始[2025年春]

鉄道コムおすすめ情報

画像

ラストランは2月10日

「青胴車」5001形は2月10日にラストラン。引退前の「乗車会」開催や、引退記念グッズ発売も。

画像

「T4編成」展示へ

1月で引退の「ドクターイエロー」T4編成、先頭車がリニア・鉄道館で保存へ。6月に展示開始予定。

画像

幻の東京圏「改良計画」とは?

1950年代の国鉄は、東京圏を今と違った形に改良する計画を持っていました。その中身とは?

画像

「サステナ車両」5月デビュー

元小田急の西武8000系が、車両基地を出場。デビューは2024年度末から2025年5月末に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、標準~望遠・超望遠レンズ編です。

画像

1月の鉄道イベント一覧

2025年も鉄道コムをよろしくお願いします。1月の計画立案には、イベント情報をどうぞ。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。