JR九州は19日、新たなD&S列車「かんぱち・いちろく」のデザインなど発表した。
「かんぱち・いちろく」は、博多~別府間を久大本線(ゆふ高原線)経由で結ぶ列車。博多駅発を「かんぱち」、別府駅発を「いちろく」として運転する。
車両のデザインは、鹿児島のデザイン会社IFOOが担当した。外観は、つやのある黒を基調としたデザインに、ゆふ高原線の路線図をモチーフとしたゴールドライン、駅名によるエッジラインを配置。車体に沿線の景色が映り込むことで、車体全体で雄大な風景を表現することを目指した。
列車のロゴマークは、列車名や沿線風景を表現した。由布岳をモチーフとした冠で漢数字の「八」を表現。沿線を流れる川のイメージで「一」を表し、これが6つ集まることで「六」を描く。
車両は3両編成で、全席グリーン席とする。座席車両となる1・3号車には、畳個室、ボックス席を設置。1号車にはソファ席も設ける。定員は、畳個室が1室6人、ボックス席が2、3、4、6人、ソファ席が3人。編成全体では定員60人となる。
1号車は、大分・別府エリアの風土をモチーフにデザイン。火山や温泉を想起させる赤ベースの座席を配置するほか、テーブルには大分産の杉を用いることで、温かみのある空間を演出する。
3号車は、福岡・久留米エリアの風土がモチーフとなる。沿線の雄大な平野や山々をイメージさせる緑や、福岡県の県章にも使われる青をベースとし、落ち着いた空間を演出する。
2号車は「ラウンジ杉」と命名する共用スペース。由布院・日田エリアの風土をモチーフとしたデザインで、樹齢約250年の杉による一枚板カウンターや、日田の底霧をイメージした天井により、日田の豊かな自然を表現する。一枚板カウンターの端部にはミラーサイネージを設置し、沿線の紹介動画などを放映する。また、同車はビュッフェを兼ね備え、沿線の飲食品やグッズなどを販売するスペースとする。
「かんぱち・いちろく」は、2024年春の運転開始を予定している。