東武鉄道は16日、2025年から東武アーバンパークライン(野田線)に新型車両「80000系」を導入すると発表した。
80000系は、2013年に導入した60000系以来となる、野田線用の新型車両。従来より1両短い5両編成で導入し、省エネ・CO2削減による環境負荷低減を図るとしている。車両コンセプトとしては、安全で快適な車両であること、子育て世代の家族が快適に利用できる車両構造を掲げている。
車両の外観は、野田線の車両であることが一目でわかるよう、60000系で採用した「フューチャーブルー」「ブライトグリーン」のカラーリングを基調にデザイン。先頭部は、エッジを際立たせることで、先進性を表現する。
インテリアのテーマは「リビング」。乗車した瞬間に気持ちが安らぐような、落ち着いた空間を表現したという。また、一部箇所には「たのしーと」を設定。子ども部屋をイメージした内装デザインとするとともに、ベビーカースペースの横に着席できる座席配置とする。「たのしーと」設置付近では、車外にもグラフィックを施す。このほか、車内には防犯カメラを設置し、セキュリティ面に配慮する。
車両機器面では、本格搭載としては私鉄初となる「同期リラクタンスモーター」を採用した車両推進システム「SynTRACS」や、リチウムイオン二次電池「SCiBTM」と補助電源装置(SIV)を組み合わせた車上バッテリーシステムを搭載。消費電力を従来の8000系比で約40パーセント以上削減する。
80000系は、2025年春以降に順次導入する予定。導入両数は、5両編成25本の125両を予定する。なお、現在使用している6両編成の60000系(全18本)は、5両化改造を実施し、引き続き野田線で使用。80000系125両のうち18両は、60000系の編成短縮時に抜き取った中間車を転用する。