阪急電鉄は7日、国際協力機構(JICA)と共同で、住友商事が出資するフィリピン マニラLRT1号線事業へ参画すると発表した。
マニラのLRT1号線は、マニラ首都圏を南北に走る、全長約20キロメートルの路線。2024年中には約7キロの延伸も予定されている。同線の運営・保守事業を担うLight Rail Manila Corporation(LRMC)の株式は、住友商事が間接保有している。
3者は今回、住友商事が保有するLRMCの株式の一部を、阪急とJICAに譲渡する契約を締結。都市交通事業を営む阪急と、フィリピン政府に対する円借款の供与や技術協力を通じてマニラ首都圏の鉄道整備を支援してきたJICAが、ともにLRT1号線事業に参画することで、マニラ首都圏の交通ネットワークの強化に貢献するとしている。
阪急とJICAは、今回の事業参画が、ともに初の海外での鉄道運営・保守事業への投資となる。また、阪急電鉄による海外鉄道事業への本格参入は、日本の大手私鉄では初の事例となる。