秩父鉄道は23日、鉄道事業の旅客運賃上限変更に関する認可申請を、国土交通省関東運輸局に提出した。
改定後の大人運賃は、普通運賃が初乗り(1~4キロ)200円(現行170円)、通勤定期(1か月)が同7560円(現行6250円)など。通学定期券の運賃は変更しない。急行料金は、大人用の急行券が300円(210円)、急行回数券が3000円(現行2100円)、急行定期券(1か月)が1万円(現行7330円)となる一方、子ども用は急行券を100円(現行110円)、急行回数券を1000円(現行1100円)に値下げする。また、特別企画乗車券の料金改定については、運賃改定の認可後に届け出る予定としている。
同社は、旅客収入が減少傾向にある中で、相当額の投資が必要な列車運行管理システムの更新、駅連動装置の更新といった設備保全を計画している。加えて、既存設備の保全やエネルギー価格の上昇、輸送人員の減少といった要因から、鉄道事業の継続は困難と判断し、運賃の改定を決めたとしている。同社の運賃改定は、消費税率改定によるものを除くと、1996年11月以来となる。
運賃の改定は、2024年10月1日を予定する。