JR西日本は24日、山陽新幹線の「こだま」を中心に運用している500系について、2027年をめどに営業運転を終了すると発表した。
500系は、1997年3月にデビューした車両。「戦闘機」とも例えられる、鋭いロングノーズの先頭形状が特徴となっている。当初は16両編成で「のぞみ」を中心に運用に就いており、山陽新幹線では国内初となる時速300キロでの営業運転を実施していた。後継車両の登場により、2008年以降は8両に編成を短縮のうえ、「こだま」中心の運用にシフト。「のぞみ」での定期運用は2010年に終了していた。
JR西日本ではあわせて、2026年度から2028年度にかけ、新型のN700Sを10本投入すると発表した。これにより、現在「のぞみ」などで運用している16両編成のN700系について、10本を8両編成に改造する工事を実施。この短縮編成により、500系を順次置き換えていく。
新たに導入するN700Sは、飛来物検知機能の追加や、車両データ伝送機能の強化、バッテリーによる空調稼働機能の追加、個室の導入などを盛り込んだもの。JR東海が6月に発表していたものと同じタイプとなる。
8両編成に短縮するN700系は、一部性能を新型のN700Sと同等に機能向上した車両。地震時のブレーキ距離短縮や、大容量のデータ通信といった機能を持つ。同社では、2026年度から2029年度にかけて、博多総合車両所で10本の編成短縮改造を実施するとしている。