肥薩おれんじ鉄道は26日、鉄道事業の旅客運賃上限変更に関する認可を、国土交通省九州運輸局に申請した。
改定後の大人普通運賃は、初乗り区間(3キロ以内)が230円(現行190円)、6キロ超9キロ以内が340円(現行280円)9キロ超12キロ以内が400円(現行350円)など。10キロ区間の特定運賃(280円)は廃止する。
定期券運賃は改定後、大人通勤定期(1か月)が1キロ超2キロ以内で8440円(現行5790円)など、通学定期券(1か月)が1キロ超2キロ以内で4550円(現行3050円)などとなる。改定後の定期券運賃(1か月)の割引率は、通勤定期が42.64パーセント(現行52.33パーセント)、通学定期が70.59パーセント(現行76.08パーセント)。なお、通学定期については、有効期間を学期ごとに区分した「学期定期」を新設する。
また同社は、「障がい者割引」の適用時に「101キロ以上」という要件を設定しているが、これを廃止する。このほか、入場券料金は200円(現行160円)に改定する。
肥薩おれんじ鉄道は、運賃の改定について、沿線地域の人口減少や、新型コロナウイルス感染症の影響、資材仕入やエネルギー価格、人件費の高騰といった背景があると説明。厳しい状況を改善し、地域公共交通として安全・安心のサービスを持続的に提供すること目的に、運賃の改定を決定したとしている。
運賃の改定日は、10月1日を予定している。