天竜浜名湖鉄道は6日、中部運輸局に対し、鉄道事業の旅客運賃上限変更認可申請を提出した。
改定後の運賃は、大人普通旅客運賃が3キロ以内220円(現行200円)、66.1キロ以上68キロ以内1620円(現行1470円)など。通勤・通学定期運賃も同様に改定する。改定率は、定期外および通勤定期が10.1パーセント、通学定期が4.2パーセント、合計8.8パーセントとなる。
同社は運賃改定の申請理由について、昨今の資材費や人件費、燃料費の高騰のほか、施設の老朽化にともなう施設整備費の増加、自然災害の増加による保険料の高騰、故障が多発する老朽車両の更新の必要性といった状況下にあるためと説明している。同社の運賃改定は、2024年10月1日を予定。2014年4月以来、約10年ぶりの運賃改定となる。
同社では、沿線地域や交通機関等と連携して観光誘客および地域活性化に取り組むことで、定期利用者の減少分をカバーするという方針を説明。今後も2027年度までの各年度において、対前年比で100パーセントを上回る利用があるという見通しを示している。また、老朽化によるエンジンの故障が頻発し、部品調達も困難となっている既存車両については、 安全確保のために車両を更新するという。2025年度以降に毎年1両ずつ新車を導入し、計画的に更新していくとしている。