能勢電鉄は20日、鉄道旅客運賃の上限変更認可を国土交通省近畿運輸局長に申請した。
改定後の大人普通運賃は、2キロ以内(1区)が180円(現行160円)、12.1キロ以上(7区)が360円(現行330円)など。1区は20円、それ以外の各区は各30円の値上げとなる。大人通勤定期運賃(1か月)は、2キロ以内が7130円(現行5960円)、12.1キロ以上が1万4260円(現行1万2370円)に改定する。なお、通学定期運賃については、家計への負担を考慮し、変更しない。
能勢電鉄は運賃変更の理由について、沿線の少子高齢化や周辺道路の整備、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行などによる利用者の減少、電気料金や資材の価格高騰、金利の上昇といった経営環境の変化があると説明。現行の運賃水準では、安全維持に必要な老朽設備や車両の更新、バリアフリー化に必要な財源などの確保が困難になると判断し、運賃の改定を決めたとしている。なお、同社における運賃改定は、消費税率変更に伴うものを除くと、1995年以来のこととなる。
運賃の改定は、2025年1月19日を予定している。