西武鉄道は8日、列車案内表示器のカラーユニバーサルデザイン(CUD)対応や、新宿線系統での駅案内放送拡充を実施すると発表した。
西武線の駅に設置している列車案内表示器では、現在、重要な文言を赤文字で表示している。同社では、この色調が一部の色覚タイプの色弱者には認識しづらい状態となっていることから、これを改善した表示に順次変更していく。新たな表示では、文字色を黄色などに変更するほか、列車種別表示部では文字に影を追加する。列車案内表示器のCUD対応は、10月の拝島線拝島駅における表示器更新を皮切りに、全駅で順次実施する。
新宿線の駅案内放送拡充は、運行管理システム(SEMTRAC)の更新により実施する。拡充内容は、列車接近時の英語放送、優等列車の途中停車駅案内、3分~10分の列車遅延時における情報案内。新宿線、西武園線、国分寺線、拝島線、多摩湖線が対象で、10月14日初列車より変更する。また、10月29日には、多摩川線でも新システムへの切替を実施する。
SEMTRACは、列車のダイヤ管理やポイントの制御、駅自動放送や発車標などの旅客案内、異常発生時における司令所の運転整理の支援などを司るもの。池袋線系統では2023年9月にシステムを更新していた。今回の更新で、これまで各駅に設置していた制御装置を司令所への集約方式とすることで、設備数の大幅削減を実現するという。