鉄道コム

100円稼ぐ経費が最大「1万3580円」の区間も JR東・JR西、利用者が少ない線区の経営情報を開示

2024年10月30日(水)7時35分

JR東日本とJR西日本は29日、利用者が少ない線区の経営情報を開示した。

久留里線の車両
久留里線の車両

JR東日本の内容は、2023年度分の実績。平均通過人員が1日あたり2000人未満の線区を対象としている。

同社で最も収支率が低いのは、久留里線の久留里~上総亀山間。収支率は0.7パーセントで、収支は2億3500万円の赤字。100円の収益を得るために必要な経費を表す「営業係数」は、1万3580円となっている。同区間の2023年度における平均通過人員は1日あたり64人で、1987年度(国鉄分割民営化当時)の823人より92パーセント減少している。このほか、津軽線中小国~三厩間(収支率0.7パーセント、営業係数1万3520円)、陸羽東線鳴子温泉~最上間(収支率0.7パーセント、営業係数1万3465円)などが続く。

JR東日本ワースト線区となった久留里線末端区間
JR東日本ワースト線区となった久留里線末端区間

同社はこれまで、2019年度実績で、平均通過人員が1日あたり2000人未満の線区を対象として発表してきた。今回これを2023年度実績に改めたことで、対象が34路線62区間から、36路線72区間へと増加している。

JR西日本の内容は、2021~2023年度の3か年平均。2019年度に平均通過人員が1日あたり2000人未満の線区を対象とした。

同社で最も収支率が低いのは、芸備線の東城~備後落合間。収支率は0.8パーセントで、営業係数は1万1766円となった。同社で営業係数が1万円を超えるのは、同区間のみとなっている。

JR東日本とJR西日本では、利用が少ないローカル線について、沿線自治体や地域住民に現状を共有し、将来に向けて持続可能な交通体系などについて建設的な議論を進めるため、経営状況を開示している。

2024年10月30日(水)7時35分更新

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 札幌市営地下鉄タッチ決済乗車実証実験開始[2025年春]
  • 蒲須坂駅・郵便局窓口業務一体化[2025年春頃]
  • 山陽電気鉄道カードタッチ決済乗車サービス提供開始[2025年春]
  • 京王井の頭線自動運転実証実験開始[2025年春]

鉄道コムおすすめ情報

画像

ラストランは2月10日

「青胴車」5001形は2月10日にラストラン。引退前の「乗車会」開催や、引退記念グッズ発売も。

画像

「T4編成」展示へ

1月で引退の「ドクターイエロー」T4編成、先頭車がリニア・鉄道館で保存へ。6月に展示開始予定。

画像

幻の東京圏「改良計画」とは?

1950年代の国鉄は、東京圏を今と違った形に改良する計画を持っていました。その中身とは?

画像

「サステナ車両」5月デビュー

元小田急の西武8000系が、車両基地を出場。デビューは2024年度末から2025年5月末に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、標準~望遠・超望遠レンズ編です。

画像

1月の鉄道イベント一覧

2025年も鉄道コムをよろしくお願いします。1月の計画立案には、イベント情報をどうぞ。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。