鉄道コム

京王、井の頭線で2025年春に自動運転の実証実験を開始 2030年代には京王線でも導入

2024年11月6日(水)18時55分

京王電鉄は6日、井の頭線において、2025年春にも自動運転の実証実験を開始すると発表した。

京王井の頭線の1000系
京王井の頭線の1000系

井の頭線で試験する自動運転は、自動運転レベル「GoA2」と呼ばれる、運転士が乗務するタイプのもの。運転士が運転台の出発ボタンを押すことで発車し、加減速などの運転操作全般を自動化する。また、駅停車時の停止精度向上も実現し、ホームドア設置計画へ対応していくとしている。

自動運転対応車両の運転台
自動運転対応車両の運転台
自動運転の走行イメージ
自動運転の走行イメージ

実証実験は、既存の井の頭線用車両である1000系を使用する。運転士と車掌が乗務する回送列車を使用し、昼間、夜間とも試験を実施。運転操作の自動化による、定時性向上や省エネ効果を検証する。同社では、自動運転システムの導入により、井の頭線でのワンマン運転実現を目指す。

京王ではあわせて、京王線での自動運転設備を活用したワンマン運転の実現に向け、ホームドア整備工事や自動運転設備の整備工事を実施することを、6日に開催した取締役会で決定したと発表した。

同社が今回ホームドアの整備を決定したのは、京王線の府中駅や聖蹟桜ヶ丘駅、京王八王子駅などのほか、京王新線の途中駅2駅、相模原線の調布駅、京王永山駅を除く全駅、高尾線の全駅。同社はこれまで、新宿駅や笹塚駅、調布駅、吉祥寺駅などにホームドアを設置しているほか、明大前駅や井の頭線の各駅、京王永山駅でホームドア整備計画を進めている。今回のホームドア整備駅追加により、同社全駅がホームドアの設置対象駅となる。ホームドアの整備に際しては、バリアフリーの観点から、列車とホームとの間の段差および隙間を縮小する対策も、同時に実施する。

ホームドアの整備状況
ホームドアの整備状況

このほか、井の頭線で実証実験を実施するものと同様の自動運転設備を、京王線でも導入する。井の頭線の実証実験で得られたデータは、京王線での自動運転導入時にも活用するという。

ホームドア工事は、井の頭線では2020年代中ごろ、京王線では2030年代前半の完了を予定。自動運転化工事は、井の頭線では2020年代後半、京王線では2030年代中ごろの完了を予定する。

2024年11月6日(水)18時55分更新

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 札幌市営地下鉄タッチ決済乗車実証実験開始[2025年春]
  • 蒲須坂駅・郵便局窓口業務一体化[2025年春頃]
  • 山陽電気鉄道カードタッチ決済乗車サービス提供開始[2025年春]
  • 京王井の頭線自動運転実証実験開始[2025年春]

鉄道コムおすすめ情報

画像

京成の新型車「3200形」詳細

実は「ギリギリ」な設計だった? 京成電鉄の新型車両「3200形」を深掘りします。

画像

西武山口線に新型車

4両編成3本を2025年度~2027年度に順次導入し、8500系を代替。デザインは各編成別。

画像

「T4編成」展示へ

1月で引退の「ドクターイエロー」T4編成、先頭車がリニア・鉄道館で保存へ。6月に展示開始予定。

画像

幻の東京圏「改良計画」とは?

1950年代の国鉄は、東京圏を今と違った形に改良する計画を持っていました。その中身とは?

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、標準~望遠・超望遠レンズ編です。

画像

1月の鉄道イベント一覧

2025年も鉄道コムをよろしくお願いします。1月の計画立案には、イベント情報をどうぞ。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。