鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は、同機構および国土交通省鉄道局が25日に開催した第9回「北陸新幹線事業推進調査に関する連絡会議」において、北陸新幹線敦賀~新大阪間のうち、京都駅を除く新駅の設置位置などを示した。
北陸新幹線は、東京から北陸周りで大阪に至る整備計画が定められている。2024年現在は、東京~金沢~敦賀間(東北・上越新幹線への乗り入れ区間を含む)が営業しており、残る敦賀~新大阪間の整備事業着手に向けた手続きが進められている。
敦賀~新大阪間では、小浜市(東小浜駅付近)、京都駅、京田辺市(松井山手駅付近)、新大阪駅の4箇所に、新たに駅を設置する。このうち京都駅については、鉄道・運輸機構が8月、3つのルート案から選定することを公表している。
小浜市の駅は、舞鶴若狭自動車道小浜インターチェンジと、小浜線東小浜駅の中間に設置。駅構造は2面2線で、延長は約310メートル、幅は約20~30メートルとする。ホーム階の高さは約15メートルだが、駅施設の全高は駅周辺の既設構造物に支障しないように決定するとしている。
京田辺市の駅は、学研都市線(片町線)松井山手駅西側の駅前ロータリー付近の地下に設置する。駅構造は2面2線で、延長は約330メートル、幅は約30メートル。地形や、駅近辺を通る新名神高速道路などとの関係で、ロータリーの地表面から新幹線のホーム階までは、約40メートルの深さとなる。
新大阪駅は、東海道新幹線新大阪駅南側の駅前ロータリー付近の地下に設置。駅構造は2面4線で、延長は約400メートル、幅約50~60メートルとする。地表面からホーム階までの深さは、約20メートルとする。
北陸新幹線敦賀~新大阪間は、手続きを最短で進めた場合、2026年1~3月以降に工事実施計画が認可され、事業着手に至る。鉄道・運輸機構が8月に公表した資料によると、同区間の工期は、敦賀~京都間の山岳トンネルが約20年、京都駅部が最長28年、新大阪駅が約25年を見込んでいる。