JRグループ旅客各社は2日、「往復乗車券」と「連続乗車券」の発売を終了すると発表した。
往復乗車券は、往路と復路を同一区間で乗車する場合に、往復分をまとめて発売するきっぷ。有効期間は片道乗車券の倍となるほか、片道の営業キロが601キロ以上の場合、往路、復路のそれぞれが1割引となる「往復割引」が適用される。
連続乗車券は、片道でも往復でもない経路で、かつ1枚目の乗車券の到着駅と、2枚目の乗車券の出発駅が同じ駅の場合に発売できるきっぷ。例として、名古屋~国府津~御殿場~沼津~名古屋間と乗車する場合、通常のきっぷでは名古屋~沼津間で経路が重複するために発券できないが、連続乗車券では1枚目を名古屋~国府津~御殿場~沼津間、2枚目を沼津~名古屋間とすることで、まとめて発券できる。
JRグループ各社では、交通系ICカードやインターネット予約サービスが普及したことから、往復乗車券と連続乗車券の発売終了を決定したと説明している。これにともない、往復乗車券の往復割引も取り扱いを終了するほか、学生割引などの割引証、「ジパング倶楽部」などの一部特別企画商品は、今後取り扱いが変更となるという。
各社は、往復乗車券および連続乗車券の取り扱い終了後、同様の経路で利用する場合には、2枚の片道乗車券を購入するよう呼び掛けている。なお、指定席券売機では、現在とほぼ同じ操作で、往復乗車時における復路のきっぷを購入できるよう、検討していると説明している。
両乗車券の発売終了時期は、2026年3月。各社では、詳細なスケジュールは決まり次第発表するとしている。