JR西日本は13日、特急「まほろば」を定期運行化し、リニューアル車両も投入すると発表した。
「まほろば」は、大阪・新大阪~奈良間をおおさか東線経由で結ぶ特急列車。2024年12月現在は、土休日の臨時列車として運転されている。同社は、2025年3月15日のダイヤ改正において、同列車を土休日に定期的に運転する列車とする。
同列車の定期列車化にあわせ、JR西日本では、リニューアル車両を投入する。北陸方面の特急列車で使用していた683系2000番台を改造。3両編成2本を順次投入する。
リニューアル車両では、奈良を体現する2つの魅力として、「安寧」と「悠久」の2つのデザインを展開する。デザインは、なら歴史芸術文化村(奈良県知事公室万博推進室兼務)の松本耕士氏の協力の下、GKデザイン総研広島が監修した。
「安寧」編成は、蘇芳(すおう)色や金色などを用いた暖色系のイメージで、「楽園の陽光感」を表現。座席モケットでは、蘇芳色のシートに、奈良時代・平安時代に装飾として多く用いられた「宝相華(ほうそうげ)文様」をあしらう。
「悠久」編成は、深みを帯びた仏像の経年変化を思わせる、墨色と灰渋(はいしぶ)色を採用。「文化の万世(万葉)への継承」を車体で表現した。座席モケットは墨色となっている。
リニューアル車両は、外観や座席モケットのリニューアルなどのほか、車内Wi-Fiや全席コンセント、荷物スペースを設置。車椅子スペースも拡大している。リニューアル車両の運転開始時期は、「安寧」編成が2025年4月5日、「悠久」編成が同年秋ごろを予定している。