一畑電車は24日、国土交通省中国運輸局長あてに、鉄道旅客運賃の上限変更認可申請を提出した。
改定後の大人普通旅客運賃は、初乗り区間(4キロ以内)が190円(現行170円)、電鉄出雲市~出雲大社前間(14キロ区間)が550円(現行500円)、出雲大社前~松江しんじ湖温泉間(38キロ区間)が900円(現行820円)など。通勤定期券運賃も同様に改定するが、通学定期券運賃については改定の対象外とし、価格を据え置く。
一畑電車は、運賃改定の背景に、マイカーの普及、少子高齢化の進行といった長年の減収要因や、新型コロナウイルス感染症を契機とした輸送人員の減少に加え、燃料費や物価の高騰、同社社員の賃金水準、雇用条件の改善といった課題があると説明。今後の鉄道事業の健全化を図り、公共交通機関として安全で安定的な輸送サービスを提供することを目的に、運賃の改定を決めたとしている。なお、同社の運賃改定は、消費税率の改正によるものを除くと、1995年12月以来のことだという。
運賃の改定は、2025年3月1日の実施を予定している。