熊本県とJR九州は、「JR肥薩線(八代~人吉間)の鉄道での復旧に関する最終合意書」を、4月1日に取り交わしました。

肥薩線は、2020年7月の豪雨で被災し、2025年現在も八代~人吉~吉松間が不通状態となっています。両者では、不通区間のうち、八代~人吉間の復旧に向けた検討会議を重ね、2024年4月に「JR肥薩線(八代~人吉間)の鉄道での復旧に関する基本合意書」を締結していました。

今回の最終合意書では、復旧工事の主体や、復旧後の運営、復旧時に営業を再開する駅、用地や鉄道施設の譲渡などが盛り込まれました。
肥薩線の復旧工事のうち、鉄道事業に使用する鉄道施設の工事は、JR九州が実施。国の事業間連携により施工される部分を除き、鉄道軌道整備法に基づく「激甚災害等に係る災害復旧事業に係る補助制度(事業構造による嵩上げ)」を最大限活用するとしています。
復旧区間の駅については、被災前の利用状況や将来の利用見込みなどを踏まえ、段、坂本、葉木、鎌瀬、吉尾、白石、球泉洞、一勝地、渡、西人吉、人吉の11駅とするとのこと。その他の瀬戸石駅、海路駅、那良口駅に関しては、営業再開は見送られた形です。また、復旧する駅の形状などについては、今後協議のうえ決定するとしています。

復旧工事完了後の営業再開に際しては、「上下分離方式」が採用されます。JR九州は、熊本県が指定する第三種鉄道事業者などに、鉄道施設などを無償で譲渡。JR九州は車両保有と列車運行を担い、第三種鉄道事業者がJR九州へ鉄道施設を貸す形となります。
3月31日に開かれた「第11回JR肥薩線検討会議」では、肥薩線は2033年度の運行再開を目指すことで、JR九州と熊本県が合意しています。