JR東海は、在来線車両における安全対策工事が、今月末で完了する見込みと発表した。
同社の安全装置の整備工事は、福知山線脱線事故以降の対策として、2005年12月より在来線車両に行われてきた。
今月末の工事完了により、JR東海の在来線の先頭車両(834両)すべてに、以下の4つの装置が搭載されることになる。
・運転情報記録装置-列車速度、非常ブレーキ操作、ATS動作などの運転情報を、運転士が携帯するICカード等に常時記録する装置。
・EB装置-運転士が一定時間運転操作をしなかった場合、自動的に非常ブレーキがかかる装置。
・TE装置-運転室内の「緊急」用ボタンを操作するだけで、非常ブレーキ作動・防護無線発報・信号炎管点火・汽笛吹鳴・パンタグラフ降下といった、列車防護のための動作を一斉に行うことが出来る装置。
・防護無線バックアップ電源-列車無線の電源が断たれた場合に使用する予備用電源。福知山線脱線事故の教訓から、通常使用している電源が断たれた場合に、自動的にバックアップ電源に切り替わるようになっている。
JR東海では、ATS-PTの導入など、今後も安全安定輸送の取り組みを行うとしている。