南海電気鉄道は22日(月)、高野線で運用している6100系車両の営業運転を、7月5日で終了すると発表した。
6100系車両は、大手私鉄で最後まで残った「パイオニアⅢ」台車を使用している。パイオニアⅢ台車は、1970年の導入当時としては構造が簡単で軽量な一方、乗り心地に優れており、ディスクブレーキにより安定したブレーキ力を維持できるなどのメリットを持っていた。しかし、導入から数十年が経過し、乗り心地のさらなる向上やメンテナンスの観点などから、別の台車に交換されることになった。台車の更新後は、6300系として運用される。パイオニアⅢを使用した車両は、他の大手私鉄でも活躍していたが、いずれもすでに引退または他社に譲渡されている。
南海電気鉄道では、約40年にわたり使用してきた6100系車両とパイオニアⅢ台車への感謝をこめて、最終運転日の7月5日(日)まで「さよなら6100系 パイオニアⅢ台車 1970-2009」ヘッドマークをつけて運行している。