JR旅客各社は19日(水)、夏季期間の利用状況を発表した。
これは毎年JR各社が発表しているものだが、今年は各社とも前年を下回る結果となった。台風接近に伴う大雨や地震の発生により、列車の一部が運転休止になったことや、高速道路の割り引きなどが影響した。今年の集計対象期間は7月17日から8月18日までの33日間となっている(お盆期間の集計対象は8月7日から18日までの12日間)。
JR北海道では、主要4線区の利用者数は約108万人(前年比93%)で、各方面とも前年を下回った。一方、札幌圏4線区では約624万人(同99%)で、札幌~新千歳空港間以外は前年と同じかそれを上回る結果だった。
JR東日本では、新幹線と特急列車の利用者数は約1297万人(同91%)で、新幹線、在来線ともに前年を下回った。一方、近距離きっぷの発売枚数は1億7528万枚(同99%)で前年と同程度だった。線区別では、総武・成田線(成田エクスプレス号など)が前年比84%と最も低く、前年に引き続き海外旅行客の減少などが影響した。
JR東海では、新幹線の利用者数が約907万人(同90%)、在来線の特急列車が約53万人(同83%)、在来線の普通列車が約1612万人(同96%)と、いずれも前年を下回った。線区別では、土砂崩落のため運転を見合わせた飯田線(伊那路号)が前年比69%と最も低かった。一方、今年春のダイヤ改正で快速が増発した関西線の普通列車は、前年比102%と前年を上回った。
JR西日本では、新幹線の利用者数が約406万人(同90%)、在来線が約241万人(同86%)と、新幹線、在来線とも前年を下回った。ただし、山陽新幹線のこだま号は前年を上回り、前年比105%となった。こだま号限定の格安きっぷの設定により、利用者が増えたものとみられる。在来線では、土砂崩落のため運転を見合わせたスーパーはくと号が前年比73%と、大きく下回った。また、お盆期間における京阪神地区の近距離券利用者数は、前年比98%だった。
JR四国では、瀬戸大橋線が約77万人(同87%)、主要3線区が約38万人(同85%)と、落ち込んだ。線区別では、前年やや増加した土讃線(南風号・しまんと号)や高徳線(うずしお号)が前年比80%と最も下回った。
JR九州のお盆における利用者数では、在来線特急の主要3線区が約72万人(同93%)、九州新幹線が約13万人(同86%)だった。九州新幹線のつばめ号は、前年に引き続き利用者数が下回る結果となった。