JR東海は21日、東海地震の対策の一環として、東海道新幹線に「脱線防止ガード」を設置すると発表した。
脱線防止ガードをレールの内側に並行して敷設することで、地震時の脱線を防ぐ。東海地震の際に強い揺れが想定される地区や、高速で通過する分岐器の手前を中心に敷設する。軌道延長は140キロにおよぶ。このほかにも地震対策として、万一脱線した場合に車両が線路から大きく逸脱することを防ぐため、「逸脱防止ストッパ」を700系とN700系に設置する。また、バラスト軌道、盛土、高架橋の土木構造物対策もあわせて実施する。
JR東海では、新潟県中越地震での上越新幹線の脱線事故を受け、脱線メカニズムの解明と対策の検討をおこなってきた。今回の地震対策の実施はその結果を受けたもの。総工事費は約380億円で、今月から着工し、2013年3月に完了する予定。なお、脱線防止ガードや逸脱防止ストッパなどについては、特許を出願しているという。